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膝関節の骨学

膝関節解剖学の画像2

どうも。スズキタケヒロです。

今回は膝関節の骨学についてです。

大腿骨

大腿骨については股関節の骨学でその近位部について説明しました。

ですので本ブログでは遠位部についてまとめていきたいと思います。

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/MB5-05-01.html

大腿骨の遠位部には外側顆(9)と内側顆(7)がありそれぞれの上部に外側上顆(10)、内側上顆(6)があります。

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/MB5-05-04.html

内外側の骨顆を分けるように顆間切痕(4)があり十字靭帯の通り道になっています。

滑車溝(1と4の間)は膝蓋骨との関節面になります。

脛骨および腓骨

腓骨は膝関節には直接関わりませんが、添え木となり支えることで脛骨のアライメント維持に役立っています。

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/list-parts-05.html#52

腓骨頭には大腿二頭筋と外側側副靭帯が付着し、脛骨と腓骨は遠位と近位で関節を構成します。

膝関節と足関節の荷重のほとんどを伝達するのは脛骨は近位端では広がって内側顆と外側顆になり、大腿骨との関節を形成します。

脛骨の両顆部の上面は脛骨高原と呼ばれています。

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/MB5-05-07-01.html

脛骨高原は大腿骨の両骨顆を受け入れる関節面を支えて関節面を形成します。

関節面は内側の方が大きく少しだけ凹状で、外側面は少し凸状もしくは平坦になっています。

突出した脛骨粗面は近位部の前面にあり、膝蓋腱を経由した大腿四頭筋が付着しています。

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/img/MB5-05-60.JPG

後面の近位部には遠位から内側に向かって走行しているヒラメ筋線があります。

膝蓋骨

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/MB5-05-09.html

膝蓋骨は大腿四頭筋腱の中にあるお皿のような形の骨であり、これは人体で最大の種子骨になります。

上部の曲線面を膝蓋骨底(1)、下方の尖部を膝蓋骨尖(4)と呼びます。

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/MB5-05-10.html

後面は4~5mmの関節軟骨で覆われ大腿骨と関節形成します。

関節面は外側小関節面(2)の方が内側小関節面(5)よりも広くなっています。

関節包と靭帯

膝関節の関節包は筋と靭帯にかなり補強されています。

補強部位と補強組織は以下のような関係になっています。

  • 前方
    膝蓋腱、大腿四頭筋、膝蓋支帯線維
  • 外側
    外側側副靭帯、腸脛靭帯、外側膝蓋支帯線維、大腿二頭筋、膝窩筋腱、腓腹筋外側頭
  • 後方
    斜膝窩靭帯、弓状膝窩靭帯、膝窩筋、腓腹筋、半膜様筋
  • 後外側
    弓状膝窩靭帯、外側側副靭帯、膝窩腓骨靭帯、膝窩筋腱
  • 内側
    内側膝蓋支帯線維、内側側副靭帯、縫工筋、薄筋、半腱様筋

 

半月板

https://www.bartleby.com/107/illus349.html

線維軟骨性の半月板は脛骨の関節面を大腿骨に応じて変化させる目地のような機能をもち緩衝材として関節の適合性を高めています。

特に脛骨の外側関節面は平坦なので半月板の存在は重要になります。

各半月板の外縁部は関節包に付着し、膝の運動にともない自由に動きます。(特に外側半月板)

細い膝横靭帯(transvers ligament)は両半月板を前方で連結します。

大腿四頭筋と半膜様筋は両半月板に付着し、膝窩筋は外側半月板に付着し、これら筋の働きにより半月板の位置は調整され関節の適合性が高まっています。

半月板は内側と外側で脛骨への付着が異なり、内側半月板は楕円形で外縁部が内側側副靭帯と関節包に付着しています。

一方で外側半月板はより円形で外縁部は関節包にしか付着していません。

また栄養は外側部分は血管から、中央部分は滑液から受けています。

 

半月板の主機能は関節面の圧縮ストレスの緩衝で、副機能は動作中の関節の安定化関節軟骨の潤滑固有感覚の受容関節包内運動の誘導補助になります。

半月板の有無により膝関節面はの適合面積は3倍も変わり、それにより負荷を軽減させています。

仮に外側半月板を除去すると膝関節に加わる負荷が230%増加してしまいます。

例えば歩行では体重の2.5倍〜3倍、階段を上がる時は4倍以上の圧力が加わります。

側副靭帯

https://www.bartleby.com/107/illus348.html

内側側副靭帯は表層部と深層部に分けることができ、大きな表層部は長さ10cmの輪郭がわかりやすい並走線維からなります。

この線維は大腿骨内側上顆から始まり内側膝蓋支帯線維と融合して脛骨の内側に付着します。

深層部はより短く斜めで、表層部の直下でわずかに後方かつ遠位に付着し、その付着部は関節包、内側半月板、半膜様筋兼です。

 

外側側副靭帯は 短く索状で大腿骨外側上顆と腓骨頭の間を垂直に走行します。

面白いのが外側側副靭帯は内側側副靭帯の2倍の抗張力をもつにも関わらず断裂直前の剛性は両靭帯でほとんど変わりません。

 

側副靭帯の主機能は前額面における膝関節の動きの制御です。

膝が完全伸展すると両靭帯に張力が生じ外反と内反の制動を行います。

十字靭帯

https://www.bartleby.com/107/illus347.html

前十字靭帯は脛骨高原の前顆間区のくぼみに付着し、ここから斜め後ろ、上、外側方向に走行して大腿骨内側上顆に付着します。

この靭帯内のコラーゲン線維は互いに織り合わされた状態になってらせん状を形成しています。

靭帯の緊張は膝関節が完全伸展に近づくにつれ緊張し、加えて後方関節包、膝屈筋群も同じように緊張します。

伸展最終50〜60°で大腿四頭筋により脛骨が前方変位を起こしますがこれを前十字靭帯が止めることで過度な前方変位を防いでいます。

 

後十字靭帯は前十字靭帯よりもやや厚く、脛骨の後顆間領域から始まって大腿骨内側上顆の外側に付着します。

この靭帯は2つに分けることができ、大半を占める前方部と小さい後方部からなります。

前十字靭帯とは対照的に膝関節が屈曲するほど緊張が高まります。

しゃがみ込むような動作で大腿骨が前方変位を起こす際にこの靭帯によりそれを防止します。

膝蓋大腿関節

https://www.bartleby.com/107/illus350.html

膝蓋骨関節面と大腿骨滑車溝の間で形成される関節で、膝関節の屈伸に伴い動きを生じます。

大腿骨に対する脛骨の運動中は膝蓋骨が滑車溝に対して滑り、脛骨に対して大腿骨が運動する際は滑車溝が膝蓋骨に対して滑りを起こします。 

 

以上、膝関節の骨学でした。

このブログがあなたの臨床に一助になれば幸いです。

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この記事を書いた人

スズキ タケヒロのアバター スズキ タケヒロ 集-tsudoi-設立者

得意の徒手療法を中心に初学者が明日から現場実践できる基礎内容を担当