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足関節の筋学

足関節の筋学の画像

どうもどうも。スズキタケヒロです。

今回は足関節の筋学です。

ここでは下腿筋区画ごとに解説していきます。

下腿筋区画の画像
https://commons.m.wikimedia.org/w/index.php?search=Lower+leg+compartment&title=Special:MediaSearch

骨学に関してはこちらをご覧ください。

前部区画筋

下腿前部区画にある筋は以下の通り

・前脛骨筋
・長母指伸筋
・長趾伸筋
・第3腓骨筋

これらの筋はすべて脛骨の前面から起こり、脛骨前外側面の金い半分と腓骨、骨間膜を近位付着部としています。

これらの腱は足関節の背側を降り滑膜で覆われた上下の伸筋支帯によって固定されています。

伸筋支帯の画像
https://www.bartleby.com/107/130.html

最も内側にあり太くて顕著なのは前脛骨筋腱(Tibialis anterior)で、第1中足関節の内側底面に付着しています。

伸筋支帯の画像2
https://commons.m.wikimedia.org/w/index.php?search=Tibialis+anterior+muscle&title=Special:MediaSearch

長母指伸筋腱(Extensor pollicis longu)は前脛骨筋腱のすぐ外側を走行し、母趾の背側面に付着しています。

足関節を外側に進むと長指伸筋腱(Extensor digitorum longus)と第3腓骨筋腱(3rd fibula muscle)があります。

長指伸筋は4本の腱になり趾背腱膜を介して中節骨と末節骨に付着し、第3腓骨筋は長指伸筋の一部かのように長指伸筋の5本目の腱として捉えることもでき、第5中足骨基底部に付着します。

これらの筋は全て足関節の前面を通っているので背屈筋です。

前脛骨筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_035.html

前脛骨筋は距腿関節の背屈以外にも距骨下関節を内側に走行するので当該関節の内返しに作用します。

さらに距舟関節の内返しと内転にも作用しますが、一番重要な作用は内側縦アーチのサポートです。

 

長母指伸筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_073.html

長母指伸筋の主な作用は距腿関節の背屈と母趾の伸展です。

距骨下関節の内返しにはほぼ関与しません。

 

長指伸筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_065.html

一方で長指伸筋と第3腓骨筋は距腿関節の背屈に加えて側部の外返しにも作用します。

第3腓骨筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_042.html

外側区画筋

下腿外側区画にある筋は以下の通り

長腓骨筋
短腓骨筋

これら2つの筋は腓骨の近位外側に付着しています。

より表層に近い筋が長腓骨筋で腱になって長い距離を遠位に向かって走行します。

外果後方に沿って下降し、立方骨の溝を通って足底面に進入し、第1中足骨底面に付着します。

長腓骨筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_069.html

第1中足骨底面には外側から長腓骨筋が、内側からは前脛骨筋が付着し、動的安定性をもたらしています。

短腓骨筋は長腓骨筋と一緒に外果の後方を下降します。

短腓骨筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_055.html

この2つの腓骨筋は腓骨筋支帯を通るときに同じ腱鞘を通ります。

どちらも作用は側部の外返しであり、足関節外側の安定性には欠かせない筋です。

後部区画

後部区画は後部浅区画と後部深区画に分けられそれぞれにある筋は以下の通り

後部浅区画

腓腹筋
ヒラメ筋
足底筋

後部深区画

後脛骨筋
長趾屈筋
長母趾屈筋

後部浅区画

腓腹筋は下腿の膨らみを形成する二頭筋でそれぞれの頭部は大腿骨の内側顆と外側顆に付着しています。

内側頭の方が大きく下腿中央で外側頭に合流し、最後にアキレス腱へと合流します。

腓腹筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_082.html

幅広で平たいヒラメ筋は腓腹筋の直下にあり、下腿両骨の中央後面に付着しています。

腓腹筋同様に最後はアキレス腱に合流し踵骨隆起に停止します。

ヒラメ筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_083.html

腓腹筋は膝関節を跨ぎますがヒラメ筋は跨ぎません。

ヒラメ筋は腓腹筋の2倍の厚さがあり、両者の筋線維は近位で腱膜組織を介してつながっていることもしばしば。

足底筋は大腿骨の外側顆上線に近位付着し、筋腹は7〜10cmと小さい筋です。

足底筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_039.html

最終的にはこの筋もアキレス腱に合流します。

後部深区画

長母趾屈筋は足関節を通過し距骨後方結節間の溝を下降して載距突起の下を走行します。

長母趾屈筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_072.html

足底に達すると第1中足趾節関節にある2つの手指骨の間を抜けて末節骨基底部底面に付着します。

長趾屈筋は内果後方を走行し、足関節を横断して下降します。

長趾屈筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_064.html

中足骨基底部付近で腱が4本に分岐しそれぞれ2〜4末節骨基底部に付着します。

後脛骨筋は長趾屈筋のすぐ前方にあり、内果後方の溝を下降します。

後脛骨筋の画像
https://visual-anatomy-data.net/muscle/detail_013.html

その後、後脛骨筋腱は屈筋支帯、三角靭帯とスプリング靭帯の間を走行し、この時点で腱が浅部と深部に分岐、距骨以外の全ての足根骨と中央3つの中足骨基底部に付着します。

最も大きな遠位付着部は舟状骨の底面にある粗面です。

後脛骨筋と長趾屈筋は内果を固定された滑車として作用を発揮しています。

 

以上、足関節の筋学でした。

次のブログではここまでの内容を踏まえた上でいよいよ運動学です。

 

ということで今回はここまで。

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この記事を書いた人

スズキ タケヒロのアバター スズキ タケヒロ 集-tsudoi-設立者

得意の徒手療法を中心に初学者が明日から現場実践できる基礎内容を担当