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頸椎の骨学

頸椎の解剖学の画像

どうも。スズキタケヒロです。

今回は頸椎の解剖学についてです。

一言に解剖学と言っても骨、筋、関節、脈管、神経、臓器など様々で収集がつきません。

このブログでは骨、関節を中心とした解剖学をお届けします。

筋肉についての解剖学はこちら

はじめに

頸椎は全可動性椎骨の中で最小サイズなのにも関わらず最大の可動性をもっています。

まぁ人間、視覚や聴覚からそれはそれはたくさんの情報を得ているので頭はそれに合わせて四方八方へ動く必要がありますから当然と言えば当然かもしれませんね。

第3頸椎から第6頸椎はほぼ同じ形をしています。

第3頸椎から第6頸椎側面
第3頸椎から第6頸椎上面
第3頸椎から第6頸椎前面

一方で特徴的な形をしているのが第1頸椎と

第1頸椎上面
第1頸椎下面
第1頸椎前面
第1頸椎側面

第2頸椎と

第2頸椎前面
第2頸椎側面
第2頸椎上面

第7頸椎です。

第7頸椎側面
第7頸椎上面
第7頸椎前面

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/list-parts-03.html#25

第3頸椎から第6頸椎

第3頸椎から第6頸椎は緻密で強い皮質骨からなる椎体をもち 、椎体(7)の左右幅は前後幅よりも広くなっています。

椎弓根(10)は短く後外側へ湾曲し、椎弓板(11)はめちゃ薄いです。

脊髄の頸膨大に適応しているせいか脊柱管(12)は三角形で広くなっています。

棘突起(1)は短く先割れで、横突起は外側に短く伸びていてここに前斜角筋や肩甲挙筋などが付着します。

椎体の上下面は湾曲または陥凹状になっています。

椎体の上面は横方向に、下面は前後方向に凹状で、上面の外側には鉤状突起という隆起があります。

連続する上下関節面は連続した関節柱を形成します。

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/MB5-03-03.html

鉤状突起と上位椎体の外側下縁にある陥凹部の間ではルシュカ関節が形成され椎間孔の内側壁の一部になっています。

このルシュカ関節の役割は正直不明ですが、鉤状突起は頸椎回旋時に椎間板の中心位を維持するのに役立つとか。

臨床的には鉤状突起が過度に形成されると椎間孔を狭めたりするので神経症状を起こす可能性はありますね。

第1頸椎

第1頸椎は別名を環椎といい、主な機能は頭部の支持です。

環椎は椎体、椎弓根、椎弓板を持たず、前弓(8)と後弓(2)でできた塊のような形状をします。

第1頸椎上面

前弓には前縦靭帯が付着する前結節(7)が後弓にはその正中を示す後結節(1)があります。

上関節面(6)は後頭骨を受け止めるために大きく凹状になっています。

第1頸椎下面

下関節面(9)は平坦となっています。

環椎の横突起(5)は触診可能なほどデカく、これは頸椎中では最大サイズです。

この横突起には頭蓋骨の動きの細かな調整を行う筋が付着します。

第2頸椎

第2頸椎は別名を軸椎といいます。

特徴はなんと言っても歯突起(2)でしょう。

歯突起は環椎と頭部が垂直回転するのには欠かせない軸となります。

上関節面(3)は環椎の下関節面と適合するために約20°傾斜しています。

 

下関節面(6)は前下方を向いていて、棘突起(4)は触診可能なサイズで多くの筋が付着します。

第7頸椎

第7頸椎は別名を隆椎といい、サイズは頸椎で最大になります。

デカい横突起(5)にデカい棘突起(1)が特徴的です。

環椎後頭関節

後頭骨の後頭顆が出っ張って環椎の上関節面と上手く噛み合って形成される関節で頭蓋の独立運動に寄与しています。

前面の関節方はそのまま前環椎後頭膜へ広がり、後方は後環椎後頭膜で覆われています。

https://visual-anatomy-data.net/kokkaku/list-parts-03.html#25

主な運動は屈曲と伸展で、側屈はちょっとだけ可能ですが回旋はほぼできません。

環椎関節複合体

複合体という名前からわかるように以下の2つの要素からなります。

  1. 正中環軸関節
  2. 椎間関節

正中環軸関節

正中環軸関節は軸椎の歯突起が環椎前弓と横靭帯で形成された骨靭帯輪を突き抜ける形で形成されます。

https://visual-anatomy-data.net/joint/detail/seichukanjiku.html

こんなに小さな関節でも滑液包は2つあり、1つは歯突起と前弓の間に、もう1つは歯突起と横靭帯の間にあります。

横靭帯は長さが2cmの非常に強力な靭帯で環軸関節の水平面の安定性には欠かせない存在です。

横靭帯がなければ環椎と頭部は前方に滑ってしまい脊髄をチョークスリーパー状態にしてしまう可能性もあります。

ここをちょちょっとやるテクニックがこちら

椎間関節

軸椎の上関節面と環椎下関節面で形成され、関節面はほぼ水平の向きをしており、この構造は頸椎の軸回旋可動域を広げています。

  

頸椎での水平面回旋の約50%が環椎関節複合体が起こるとされています。

第2〜第7椎間関節

第2〜第7椎間関節の関節面は前額面、水平面のほぼ中間の45°の傾斜をもち屋根瓦のような構造をしています。

この構造のおかげで屈曲、伸展、回旋、側屈の運動が行えます。

このことを理解した上で使用するテクニックがこちら。

ということでここまで骨と関節の解剖学について簡単にまとめてみました。

続きのブログでは運動学についてまとめています。

よろしければこちらのブログもご覧ください。

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この記事を書いた人

スズキ タケヒロのアバター スズキ タケヒロ 集-tsudoi-設立者

得意の徒手療法を中心に初学者が明日から現場実践できる基礎内容を担当