どうも。スズキタケヒロです。
今回は腰椎の解剖学の骨学です。
骨・関節を中心に解説していきます。
腰椎 Lumbar
腰椎の椎体はめちゃデカいです。
それは頭部、体幹、上肢の重みに耐え、支えるのにどうしてもサイズが必要だからです。
腰椎の5個の椎体の体積は頚椎の椎体の体積の実に2倍あります。
腰椎の椎弓板(2)と椎弓根(6)は短くて太く、脊柱管はほぼ三角形です。
関節面はほぼ垂直で上関節面(10)がやや凹状で、内側ないし後内側を向いています。
下関節面(上4)の関節面はわずかに凸状で、前外側を向いています。
第1〜4腰椎の横突起(最上5)は先細りですが第5腰椎の横突起(下4)は短くて、厚く、強度があります。
棘突起(上3)は椎弓板の接合部から水平に出て長方形の形をしています。
第5腰椎の下関節面(下7)は仙骨の関節面と関節を形成するため、他の腰椎と比べると前額面に近くなります。
この関節面の方向が前後方向の安定性には非常に重要になります。
仙骨 Sacrum
仙骨は三角形の骨で、上部が底面、下部が頂点になります。
仙骨の重要な機能は脊柱の重さを骨盤に伝達することです。
小児期はまだ5つの仙椎が独立し軟骨膜で繋がっていますが、成人期には1つの骨に癒合します。
前方は平滑な凹面になっていて、4対の仙骨孔(3)は脊髄神経根前枝が通過し、これは仙骨神経叢の多くを形成します。
一方、後面は多くの筋や靭帯が付着するため凸状で荒くなっています。
正中仙骨稜(13)、外側仙骨稜(5)は癒合した棘突起および横突起の遺残物になります。
4対の後仙骨孔(12)には仙骨神経根後枝が通ります。
仙骨の上面は第1仙椎の椎体(6)がハッキリと確認でき、椎弓板(4)はとても厚く、後内側に上関節面(1)があります。
こいの椎体の前縁部の鋭い部分を岬角(上5,下6)といいます。仙骨管(上3)は馬尾を保護します。
大きな関節面は耳状面(5)といい、腸骨と仙腸関節を形成します。
尾骨 Coccyx
尾骨は4個の椎骨が癒合してできた小さな三角形の骨です。
基部で仙骨と関節面をもち、その間には椎間板が存在します。
椎間板 Intervertebral disc
椎間板には以前こちらでまとめています。
椎間関節 Facet joints
第1〜4椎間関節
ほぼ垂直方向を向いています。
これにより矢状面の運動は非常に得意ですが水平面の運動には強い制限がかかります。
第5腰椎、第1仙椎椎間関節
ここでの椎間関節は他の腰椎領域よりも前額面を向いています。
仙骨の上部は前下方に傾斜していて40°の仙骨水平角をなしています。
この角度があるせいで体重は前方剪断力へと変化します。
その剪断力は体重の64%に相当します。
腰椎の前弯が増すと仙骨水平角も大きくなり結果、前方剪断力も増します。
この前方剪断力に対抗するのが椎間板、椎間関節関節包、前縦靭帯、腸腰靭帯です。
腸腰靭帯(1,10)は第5腰椎の横突起とその下方の腸骨、仙骨とのアンカーです。
関節面が前額面を向いていることで前後方向への安定性を獲得しているというのは前述しました。
この関節構造が破綻すればすなわち前方すべり症ということになります。
仙腸関節に関するより詳しい内容はこちら
今回の内容があなたの臨床の一助になれば幸いです。
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