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メンバー限定:口腔と慢性炎症

口は災いの元”

みなさんはこのことわざを聞いたことはありませんか?

このことわざの意味をグーグル先生お尋ねすると、、

不用意に発言すると自分自身に災いを招く恐れがあるため、言葉は十分慎むべきだという戒め

と、こんな意味です。

また名探偵コナンでお馴染みのコナンくんも映画”沈黙のクォーター”の作中で口論する友達の仲裁に入るなりこんなことを言っています。

一度口に出しちまった言葉はもう元には戻せねーんだぞ。言葉は刃物なんだ。使い方を間違えると厄介な凶器になる。言葉のすれ違いで、一生の友達を失うこともあるんだ。一度すれ違ったら、2度と会えなくなちまうかもしれねぇぜ。

さすがコナンくんです。

1年間の間に400人以上の◯体を見ている人間の言葉にはそれ相応の重みがあります。

いずれにせよ口が原因で人生を狂わせるほどの何か良からぬこと起こるということを二つの例から学ぶことができます。

実は最近ヘルスケアの世界もこの”口”がかなり重要視されて生きてます。

専門的な言い方をさせていただくと”口腔”となりますが、この口腔の健康状態が身体のさまざまな健康に害をもたらすことがわかっています。

私たちが扱う分野で最も馴染みが深い健康被害で言うと”炎症”ってやつです。

呼吸学で問題視される口呼吸が慢性的に行われていると、本来消化器である口腔は呼吸器に役目を担わざるをえなくなります。

口腔が呼吸器としての仕事を担うということは口腔内を空気が通過することで口が乾燥するということです。

だからなんだよ!って思う方も多いかもしれませんがこれがかなり厄介、、、

このブログでは口呼吸によっておこる口腔乾燥が炎症とどうやって結びついていくのか、また身体にどんな悪影響を及ぼしていくのかをご紹介していきます。

免疫力低下

口呼吸によって口腔が乾燥することで起こる最初の弊害は免疫力低下です。

免疫力というとイマイチ意味がわからないと思うので簡単に定義付けすると大きく二つに分けることができます。

異物侵入を防ぐためと防御力と入ってきた異物と戦う白血球の攻撃力です。

私たちがよく想像する免疫は白血球の強さを想像しますが、そもそも白血球がの強さの前に異物を体内に入れないようなバリアを張り、防御力を上げていくことも免疫の一つに入っています。

体内に異物が入ってくると三つの防衛ラインを使って人間は異物を除去するためのシステムを構築しています。

まず第一の防衛が皮膚粘膜腸内細菌

第二が自然免疫(好中球といった顆粒球、単球、マクロファージ)

第三が獲得免疫(感染後に経験を積むことで獲得するBリンパ球、Tリンパ球)

この三つのラインを順番に作動させることで異物を体内から除去していきます。

異物に対するバリア機能で大切なのはまず第一の防衛ラインです。

皮膚に傷を作ると傷の周辺が赤くなるのを見たことがある人が多いと思いますが、第一の防衛ラインが突破された段階で起こるのがいわゆる炎症です。

炎症の5P覚えていますか?
腫脹、機能障害、発赤、発熱、疼痛

口呼吸によってこの第一の防衛ラインである粘膜が乾燥してしまうことで異物の突破が容易になってしまいます。

風邪によって引き起こされる咽頭炎は粘膜のバリアを異物が通過することで咽頭痛を引き起こします。

炎症が始まると抗炎症ホルモンであるコルチゾールが分泌されることで炎症は鎮静化されていきますが、慢性的な口呼吸は痛みまで引き起こさない微細な炎症が慢性的に続くことになります。

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この記事を書いた人

千木良 卓のアバター 千木良 卓 集-tsudoi-運営メンバー

バイオメカニクスと臨床評価学を中心にアカデミックな内容を担当